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2022年度グッドデザイン賞を受賞「アーバンネット名古屋ネクスタビル」「レソラ今泉テラス」「地域参加型リノベーション複合施設[BOIL]」 「集合住宅再生プロジェクト」「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」の5物件

NTT都市開発株式会社 2022年10月7日

「アーバンネット名古屋ネクスタビル」「レソラ今泉テラス」「地域参加型リノベーション複合施設[BOIL]」

「集合住宅再生プロジェクト」「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」の5物件

NTT都市開発株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 上 広志)は、公益財団法人日本デザイン振興会主催の「2022年度グッドデザイン賞」を「アーバンネット名古屋ネクスタビル」「レソラ今泉テラス」「地域参加型リノベーション複合施設/BOIL」「集合住宅再生プロジェクト」「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」の5物件で受賞しましたので、お知らせいたします。なお、今回の受賞により、当社として11年連続の受賞となります。

「アーバンネット名古屋ネクスタビル」

北西側の全景
東桜の会所
エントランスホール

(左)北西側の全景 (右上)東桜の会所
(右下)エントランスホール
Forward Stroke inc.

【概要】

本街区は緑の都心軸である久屋大通と名古屋駅へと続く桜通の結節点に位置します。周辺はこれまで公園と連携した景観の形成や賑わいの連続性を高める沿道開発が進んでいませんでしたが、公園的空間や賑わいを沿道に拡張させるべく、街区の空間構成とNTTグループのデジタル基盤「街づくりDTC®」を組み合わせて新たな価値を生み出し、既存ビルの運営で育んだ地域のつながりを発展させ、栄エリアのさらなる賑わいと魅力の向上に貢献していくことをめざしました。

本街区はかつて栄中心部の城下町で旧飯田街道に面しており、周辺には四面両側町と呼ばれる中央にオープンスペース<閑所>を設けた街区形状が多く存在していました。そこで、街区の中心にあるオープンスペースを<東桜の会所>として再整備し、公園へつながるパサージュや周辺街区への通り抜け通路、地下街の賑わいを地上へ導く回遊動線を新たに創出し、周辺との機能連携の強化を図っています。

【審査委員の評価】

NTTグループが未来の街づくりを実現するデジタル基盤「街づくりDTC®(デジタルツインコンピューティング)」を導入した複合ビル。本ビルが建設された街区にはNTTグループが所有する既存建物があることから、街区内に整備された広場や共用部にデジタル基盤を実装し、パブリックスペースの運用効率や賑い状況のデータを仮想空間に再現して掛け合せ、街全体の最適化を図れる運用を目指した取り組みを行っている。街全体の流動や滞留の状況と屋内外の環境や情報を掛け合せて、自分にとって最適な場所でいつでもどこでも働けるような社会がすぐそこまで来ている。Society 5.0の到来を期待させてくれる日本型の未来志向プロジェクトだ。

「レソラ今泉テラス」

「レソラ今泉テラス」外観
lyf Tenjin Fukuoka[ホテル]コワーキング/ラウンジ
灌水システムを備えたキャストアルミファサード

(左)外観
(右上)lyf Tenjin Fukuoka[ホテル]コワーキング/ラウンジ
(右下)灌水システムを備えたキャストアルミファサード photo Kai Nakamura

【概要】

開発コンセプト「CREATOR×CULTURE×COMPLEX~公園と一体となり福岡の文化を体感できる複合施設~」の実現に向けて、国内外で活躍するミレニアル世代のクリエイターやスタートアップの方々が、福岡や今泉の文化(食、ライフスタイル、音楽等)に触れ、交流することで、創出・情報発信の拠点となることをめざしました。

また、「PARK&NEST」を建物コンセプトに定め、公園に開かれた巣のような場に、人々が集まってくることをイメージしました。幾何学パターンのキャストアルミの緑化ファサードは、潅水システムを備えており、緑と水で足元空間を涼しくする環境装置であるだけでなく、低層部から徐々に壁面緑化されることで、時間をかけて公園と一体的な景観をつくり出しています。

【審査委員の評価】

公園との一体化を開発コンセプトに計画された複合施設である。公園との関係性を丁寧に読み解き計画された緑を連続させたファサード、道路からセットバックすることで十分な歩行空間を確保しゆとりのある通路やテラスなど屋外空間を活用し共用部を充実させた計画。それらは解放的なスケール感で構成されたエントランスとともに、街とのつながりやエリアにおける回遊性を高めている。福岡市の掲げるグローバル創業都市構想と連動して創出・情報発信の拠点となることを意識したコンテンツと空間。その双方で公園という地域資源を活用したエリア価値の向上に寄与しており、ファサードの緑とともに継続的かつ長期的に魅力を増し成長する場となることへの期待値も高い。

「地域参加型リノベーション複合施設[BOIL]」

北西側の全景
東桜の会所
エントランスホール

(左)外観 (右上)ブルワリー photo Hiroki Kawata
(右下)コワーキングスペース photo Hiroki Kawata

【概要】

築47年の電話局をシェアキッチン、ブルワリー、ダンススタジオ、コワーキングスペース、サテライトオフィスからなる地域参加型複合施設として再生。技術発展にともない地域の繋がりを支える窓口の役割を一度終えたが、時代の要請に応じた機能で新たな繋がりを支えます。地域密着運営を軸とし多世代の人が訪れ、交流し、楽しめる空間をめざしました。

2021年7月3日のオープン以来、スタジオはストリートダンスを中心に、バレエ、フラダンス、合気道等様々な活動に利用されており、シェアキッチンは友人同士の利用の他、定期的に地域の飲食事業者のポップアップや、開業をめざすテストキッチンとして利用されている。2022年5月にオープンしたブルワリーでは地産のビール仕込みが始まっています。

また地域の利用者が出展者となって自主イベントを企画するような動きも始まっており、事業関係者だけでなく、地域に住んでいる方々の主体性に富んだ活動が相乗的に生まれています。

【審査委員の評価】

街の中で見慣れていた(しかし、ほとんど足を踏み入れることのなかったであろう)建物がまちに開かれた複合施設になったら、まちでの生活がもう一歩楽しくなるのではないだろうか。電話局のリノベーションである本施設では、各階空間を大きく使いつつ、地域の若い世代に求められる機能をうまく入れている。また、セットバック部を小公園と捉えてキッチンカーやイベントの運営をすることで、閉鎖的なファサードが新たな活動の背景のように感じられる。通信の形態が劇的に変化していく中で、全国に多く存在するであろう同様の遊休施設に対するひとつのモデルになることを期待する。

「集合住宅再生プロジェクト(既設管理組合との連携によるソフトとハードのリノベーション)」

エントランスアプローチ
エントランス
ラウンジ

(左)エントランスアプローチ photo Nacasa&Partners
(右上)エントランス photo 佐藤振一 (右下)ラウンジ
photo Nacasa&Partners

【概要】

都心でありながら広大な森に隣接する唯一無二の立地に建つ本マンション。専有部は約140㎡~ 220㎡の豊かな空間を持つ8邸と約700㎡のペントハウス1邸の全9邸で構成されます。上質な素材を纏い美しく佇む本マンションは、竣工から約20 年を経て大規模修繕や時代に合わせた管理規約等の見直しを必要としていました。当社は区分所有者の一員として管理組合と連携し、ハードの改修みならず、管理規約や長期修繕計画等ソフト面の改定も行い、また第一線で活躍するデザイナーとの協働により本マンションの固有の価値を継承し、さらに昇華、持続させ次代へ繋ぐことを目標としました。

共用部は大規模修繕に加え、時代に合わせた機能面の改修やラウンジ、コンシェルジュの新設等ハードソフトの両面でバリューアップを実施し、外構計画は隣地の森との親和性を追求したデザインに刷新しました。専有部改修においては温熱環境にも配慮し、快適性向上と消費エネルギー低減による環境配慮にも取り組みました。

【審査委員の評価】

資産価値が高い立地における集合住宅の本質的なアップデートの方法論がここに集約されている。投資主体や再開発プロセスの組み立て、適切なグレード設定、改修後のマネジメントのあり方など、ハードの最適化視点ばかりに閉じないきわめて広い視点から、関わりのある人々にとって「居住空間と事業としてのあるべき姿」を提示している、一つの意欲的なモデルであると言えるだろう。

「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」

「グランドメゾン新梅田タワー THE CLUB RESIDENCE」外観
スカイテラス
シーズンフォレスト

(左)外観 (右上)スカイテラス (右下)シーズンフォレスト

【概要】

本計画は大阪で注目されているうめきた2期開発区域の西側に隣接する「大淀南地区」に位置し、その波及効果が期待されるエリアです。商業・飲食・住居・文化施設が混在しつつも、新梅田シティを起点として公園・街路樹が整備されており、大阪の都心において緑の多い潤いのある地区です。この緑を継承し、さらなる街の魅力向上に寄与するべく、メイン通りのなにわ筋からは控えた配棟計画とすることで、周辺の建物に囲われた落ち着きのある広場空間を生み出し、街に住む人たちのあらたな“憩いの空間”を創出しました。

また、食品スーパー、保育園といった暮らしに直結する施設の少なさという課題を解決、SDGsにあげられている住み続けられるまちづくりといったさまざまな観点から、多世代が豊かに暮らし、地域の新しいランドマークとなる都市型コンパクトタウンをめざしました。

【審査委員の評価】

発展が期待される、大阪「大淀南地区」エリアの大規模開発の計画である。敷地内には3,600㎡超という広大な公開空地を設け、地域住民に開かれた緑豊かな公園を創出。この公開空地は、地域の憩いの場であるだけでなく、防災広場としての役割も持つ。周囲のコンテクストを丁寧に読み込んだ配棟計画は、商業だけでなく保育所や文化施設など、様々な機能がコンパクトに凝縮されていて、それ自体が街のようである。大規模開発においては、地域との関係をどう創るかが大きな課題であるが、在来種を中心とした公開空地の緑が大きく育ったとき、この住宅はより地域に溶け込んだ「ひとつの場所」になっていくであろう。

<参考:グッドデザイン賞とは>

グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。
1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザインが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。
Gマーク

グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。
1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザインが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。

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