ヒートアイランド対策における屋上緑化の取り組み(サツマイモの収穫祭)
NTT都市開発は、ヒートアイランド対策の一環として、2006年からサツマイモなど食用植物を使用した屋上緑化に取り組んでいます。5年目を迎えた本年は、一部で新たな取り組みも行いました。
サツマイモが収穫時期を迎えた2010年11月、この屋上緑化を展開している「アーバンネット三田ビル」(東京都港区)、「アーバンネット上名古屋ビル」(愛知県名古屋市西区)、「NTTクレド基町ビル」(広島県広島市中区)では、「水気耕栽培システム」(※注)や「培地バッグ(簡易な土耕栽培方式)」により栽培されたサツマイモ(紅あずま・パープルスイートロード)の収穫祭が行われました。
「アーバンネット三田ビル」では、従来どおりのサツマイモの栽培やゴーヤの「壁面緑化」等に加え、本年は生物多様性の観点を取り入れた屋上緑化の推進を図るため、新たに養蜂活動にも取り組みました。
収穫祭当日は、当ビルの入居テナントの皆さま等約50名に参加いただき、約800個、220kgのサツマイモを収穫しました。また、ミツバチの巣箱から採取した蜜蝋を使ったキャンドル作りのワークショップやハチミツの採蜜体験も行いました。その後、当ビル1階の飲食店舗「DAY・NITE」の協力により収穫したサツマイモの餡を用いたゴマ団子や黒糖蒸パン、獲れたてのハチミツ等の試食会も行い、秋の実りを堪能しました。
一方、「アーバンネット上名古屋ビル」でも当ビルの入居テナントの皆さま等約80名に参加いただき、約92kgのサツマイモを収穫しました。その後、今年から新たに緑化の取り組みを始めた当ビルの駐車場にて試食会が行われ、「アーバンネット名古屋ビル」の商業施設「ブロッサ」の洋菓子店「シェ・シバタ」の協力により、事前に収穫したサツマイモを使ったスイーツ等を味わいました。
また、「NTTクレド基町ビル」の屋上では、広島市内の小学3年生17名を招待し、「社会科見学」として行われました。記録的な猛暑の影響かサツマイモの生育が若干悪かったものの、児童の皆さんは元気いっぱいに収穫を楽しんでいました。収穫したサツマイモは当ビルの商業施設「基町クレド・パセーラ」の飲食店舗「お好み焼き千房」の協力により、お好み焼きやポテトチップスとして振る舞われ、児童の皆さんも大喜びでした。
サツマイモなど食用植物を使った屋上緑化は、苗植え、手入れ、収穫などを通じた社員の環境意識の向上やコミュニケーションの活性化が図られ、またテナント様や児童の皆さんとの「実りの秋」「食欲の秋」を感じる楽しい収穫祭イベントとも相まって、都市部に緑を増やす屋上緑化によるヒートアイランド対策への理解が深められたと考えています。
※注 水気耕栽培とは、肥料の入った養液に空気を混ぜ、作物の根に与える栽培方法で、一般にポンプを使った循環システムを使います。
サツマイモの収穫模様(「アーバンネット三田ビル」)
採蜜した三田産の蜂蜜の糖度は、80.2度