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地球温暖化対策

オフィスビル・商業施設における地球温暖化対策

2015年の「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」で採択された「パリ協定」は、世界の気温上昇を2℃未満、1.5℃未満に抑えるという国際的な長期目標を設定しました。これに応じ、日本を含む参加国の政府は長期的な温室効果ガス排出削減目標を策定・発表しています。NTT都市開発グループにおいても、オフィスビルや商業施設における省エネ・CO2排出削減や自然エネルギーの導入を着実に進めていかなければなりません。
当社グループは、ビルを設計するにあたり、構造、使用する材料、空調や照明をはじめとする各種設備、制御システムなど、総合的な視点で省エネ性能の向上に取り組んできました。ビル管理にあたっても、エネルギー使用量の"見える化"の導入をはじめ、きめ細やかな配慮で省エネを推進しています。ビルの省エネを効果的に進めるには、ユーザーであるテナントの皆様のご協力が不可欠なため、情報提供や定期的なミーティングの場を設けるなどして、それぞれのビルに応じたコミュニケーションと連携に努めています。ライトダウンのような啓発イベントも含め、テナントの皆様との協働にさまざまな形で取り組んでいます。
また、ビルの屋上などに太陽光発電システムを設置する取り組みも、継続的に進めています。
さらに自然エネルギーによる電気の環境付加価値を取引可能にする「グリーン電力証書制度」も活用しています。商業施設である基町クレド(広島県広島市)やクレド岡山(岡山県岡山市)では、クリスマス・イルミネーションなどにグリーン電力を使用しています。
こうした取り組みにおいては、エネルギー使用量(原単位)を中長期的に年平均1%改善することを総合的な目標として設定しています。2018年度における当社のビル稼働面積あたりのエネルギー使用量(原油換算)は、37.86l/m2となりました。
なお、第三者によるエネルギー使用量データの検証については、東京都条例に基づき主要3ビルにおいて実施しています。

エネルギー使用量の推移

項目 2016年度 2017年度 2018年度
エネルギー使用量(原油換算)(kl) 52,598 51,584 51,723
原単位(l/m2 37.66 37.95 37.86
CO2排出量(t-CO2 93,101 92,966 93,109

クリスマス・イルミネーションにおける省エネ対策と自然エネルギー活用

イルミネーションを点灯した、基町クレド・クリスマスツリーの写真
基町クレド・クリスマスツリー

NTT都市開発では、街の賑わいを演出するイルミネーションにおいて省エネ対策を実施するとともに、自然エネルギーを積極的に活用しています。例えば、基町クレドやクレド岡山では、街を彩るクリスマス・イルミネーションにLED電球とエコエネルギーを使用しています。
基町クレドでは、高さ15mのクリスマスツリーなどに広島のイメージカラーである赤色を基調とした約12万球のLEDを使用し、来街された皆様にフォトスポットとして楽しんでいただきました。

クレド岡山は、雪の結晶やクレドのシンボルである翼などのモチーフで演出を施した高さ9mのクリスマスツリーに、約3万2,000球のLEDを点灯し、温かな光で街を包みました。

名古屋・錦二丁目における都市の低炭素化に向けた取り組み

錦二丁目地区のビルの全体俯瞰のイメージのイラスト
全景(完成予想図)

NTT都市開発では、環境先進技術を活用し、自然との調和、省エネルギー、温室効果ガス排出量の大幅な削減を可能とした、魅力的でモデルとなる持続可能な未来の街づくりをめざす名古屋市「低炭素モデル地区事業」に参画しています。

当社は、再生可能エネルギーを活用した環境負荷を低減させる取り組みや、緑豊かな都市空間の創出により、低炭素モデル地区事業に寄与する空間づくりを推進しています。

当地区は、2013年に再開発準備組合設立、2017年2月に都市計画決定告示、2017年11月に再開発組合設立認可、2018年8月に権利変換計画認可を得て、2021年度の竣工をめざして事業を進めています。

住宅における地球温暖化対策

NTT都市開発では、「環境創造」を重要分野の一つとして位置付け、省エネ対応の照明器具の採用、常時点灯の必要がない箇所への人感センサー付き照明の導入、エネルギー使用状況の表示パネルの設置といった基本的な対策を、すべての物件に採用しています。このほかにも、断熱性能の強化、効率的なエネルギーシステムの採用など、物件に応じた省エネ対策を講じています。

「SDGs 未来都市・横浜」が推進する緑区十日市場町周辺地域、持続可能な住宅地モデルプロジェクト

NTT都市開発が2016年3月31日より、横浜市、東急(株)、東急不動産(株)とともに進めてきた「緑区十日市場町周辺地域、持続可能な住宅地モデルプロジェクト」では、地球温暖化対策をはじめ、環境問題や超高齢化社会などの社会問題に総合的に取り組んでいます。
省エネに関しては、環境性能の高い住宅や建物の整備、エネルギーの"見える化″による活動支援を実施し、環境への意識を高める取り組みを行っていきます。

環境面に配慮した取り組みとしては、隣地の自然豊かな「新治市民の森」を活用した緑化計画があげられます。十日市場駅からつながる開放的な南北の通りに「新治市民の森」との連続性を持たせ、四季の彩りを感じられる空間をつくっています。

2018年6月に横浜市は、SDGsの達成に向けて優れた取り組みを提案する都市「SDGs未来都市」のなかでも特に先駆的な取り組みを行う「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。緑区十日市場は、SDGs未来都市の実現と、横浜市の持続的で豊かな成長をつなげていくための取り組みとして注目されています。

自社オフィスにおける省エネ(クールビズ・ウォームビズと来訪者への呼びかけ)

NTT都市開発では、自社オフィスにおける環境負荷低減、節電のための取り組みとして、クールビズ、ウォームビズを実施しています。
2018年は、クールビズは5月2日より10月31日まで、ウォームビズは12月1日より3月31日の期間で取り組みました。期間中には、来社されるお客様に対してもポスター掲示などでご理解をお願いしています。また、社内外を問わず、社員それぞれが環境負荷低減、節電への意識を高めるよう呼びかけています。